就活の幹

就活のテクニックではなく、求められる人になるための本質・考え方・構え方など考えてみます!

Web適性検査「TAL」の図形貼付を考える(1)

私がこれまで受験した適性検査で面白かったものが2つあります。1つはクリティカル・シンキング、もう1つはTALの図形貼付です。

 

クリティカル・シンキングは頭の体操やリフレッシュにちょうど良い問題で、MBAクリティカル・シンキングの本もなかなか楽しめました。 

nob8.hatenablog.com

 

もう1つのTALの図形貼付は正解の無い非常に曖昧な問題である一方ですが、返して言うならば研究する余地が十分にあり、かつ、自分なりの回答を創造できるとも言えるのではないかと期待しています。今回、このTALの特に図形貼付について考えていきたいと思います。

人事側から考察すると何かTALの正解に類似したものが導けそうですが、そうではなくTALの設計思想から考えていきたいと思います。

 

参考までに、以前に私がTALを受けた際の記事は次の2つです。

nob8.hatenablog.com

nob8.hatenablog.com

 

TALの特徴

TALは人総研が開発した新卒・キャリア採用適性検査で、Total Assessment Libraryを略したものです。アセスメントであることが特徴です。名称から考えるに、勉強してどうのこうのというものとは違うということが感じられると思います。

 

TALの特徴を考える

TALの特徴をどう捉えるべきか?

アセスメントであることから、それは自分の考えを定められた時間の中でうまく伝えられるか?という点に備えることが対策になる可能性があるということでもあります。

 

アセスメントということは?

 

アセスメントとは

ある事象を客観的に評価することを言う。特に人材領域におけるアセスメントは「人材アセスメント(Human Assessment)」と呼び、組織体の中で人材を配置/育成並びに登用するに当たって、その人物の適性を客観的に事前評価することをさす。
評価に当たっては客観的な評価基準を設定し(行動、言動、態度など)それらが基準を満たしているかといった観点で評価を行う。

出典:

kotobank.jp

 

コトバンクから抜粋しましたが、定量評価を行い、満たしているか否か?がポイントになりそうです。 

 

人総研の説明には、特徴の1つとして以下の記載をしています。

脳科学+図形式検査が、受検者本来の『人間力』を測定します。
最新の脳科学の研究成果と20年に及ぶ現場の知見により、潜在的人間力が把握可能です。

出典:www.jinsoken.jp

 

では、人間力とは?

人間力 - Wikipediaに記載のある「人間力戦略研究会が2003年4月10日に発表した"人間力戦略研究会報告書 : 若者に夢と目標を抱かせ、意欲を高める : ~信頼と連携の社会システム~"」には、人間力の定義として以下の記載があります。

人間力の定義

人間力に関する確立された定義は必ずしもないが、本報告では、「社会を構成し運営 するとともに、自立した一人の人間として力強く生きていくための総合的な力」と定 義したい。

・ 具体的には、人間力をその構成要素に着目するならば、

 

  1. 「基礎学力(主に学校教育を通じて修得される基礎的な知的能力)」、「専門的な知 識・ノウハウ」を持ち、自らそれを継続的に高めていく力。また、それらの上に応用 力として構築される「論理的思考力」、「創造力」などの知的能力的要素
  2. 「コミュニケーションスキル」、「リーダーシップ」、「公共心」、「規範意識」や「他者を尊重し切磋琢磨しながらお互いを高め合う力」などの社会・対人関係力的要素
  3. これらの要素を十分に発揮するための「意欲」、「忍耐力」や「自分らしい生き方や成功を追求する力」などの自己制御的要素などがあげられ、これらを総合的にバランス良く高めることが、人間力を高めることと言えよう。

 

出典:http://www5.cao.go.jp/keizai1/2004/ningenryoku/0410houkoku.pdf
※ 原文は項番1,2,3が①, ②, ③となっている。 

 

図形貼付で表現できると考えられるのは

2項目目の1にある「論理的思考力」、「創造力」、2の社会・対人関係力的要素は容易に想像ができる。3については図形を構成する意図から汲み取ることが可能ではないかと思うのです。

 

まとめ

TALの説明を噛み砕くと知的能力的要素、社会・対人関係力的要素、自己制御的要素それぞれの土台を、受験者の創造的結果物から汲み取るものではないかと考えられます。

次回から、TALの図形貼付の貼付物から各要素をどう表現するか考えていきたいと思います。

 

転職活動を終えることにしました。そこで振り返って思うこと。(3)

このタイトルでこれまで2回、以下のようなテーマで私の経験をShareさせて頂きました。

  1. Agentをどう使うべきか?
    nob8.hatenablog.com
  2. 転職サイトをどう使うべきか?
    nob8.hatenablog.com

 

今回第3弾は"知人のつながりはどのタイミングで活かすべきか?"というテーマでお伝えしたいと思います。

 

知人のつながりはどのタイミングで活かすべきか?

知人のつながりがもたらすもの  

大抵の場合、知人が自社を紹介するという行為をする以上、知人は自分のことを良い人財だとして自社へ報告するのだと思います。知人のお墨付きということですね。

そのため、知人は社内で深く応募者のことを聞かれる可能性がありますし、紹介した者として責任追及はされなくても、そういった目で見られる可能性は出てくるでしょう。何かあった時はフォローをする等を会社から期待されると思います。

それらの結果、内定にかなり近い結果が期待できる選考となる可能性があります。

応募者はそれを踏まえて努力する必要もありますし、それが人の繋がりを大切にするということでもあると思います。

それだけに、誘いに乗ってお願いしたものの、最終的にお断りするという展開が可能とはいえ現実的には難しいと思います。

上記をふまえて知人のつながりを活かす必要があるのです。

 

どのタイミングが良いのか?

知人のつながりは、決まったら入社を前提として活かすこととなるため、それが自分の中で納得いかなければ活用しないのが良いと思います。納得いく時が活かせるタイミングです。

私の場合は、退職の話を周囲にした時にいくつかの話を頂いたのですが、「基本的に自力で探し、どうしようもなくなったらお願いしたい」ということを伝えて転職活動をしました。

すぐにでも働かなくてはならないという背景があれば、すぐ依頼したかもしれませんがそうではなかったのと、転職の背景からまずは自力という方針で進めました。

 

転職の背景にはどういうものが想定されるでしょうか。

 

切迫した背景がある場合:

  • 自分に養うべき家族がある
  • 自力で転職することが実現できる可能性が低い
  • 貯蓄が無い(自己都合退職だと雇用保険の給付を貰えるまでに待機期間があるので注意)
  • ローンが多い
  • 家族で働くのが自分1人だけ

 切迫した背景が無い場合:

  • 共働きである
  • ローンが無い
  • 貯蓄に余裕がある

こういったケースが考えられます。

 

総合的に切迫している場合は、一定期間決めて(1か月など)超えたらお願いするという手もあります。切迫の程度が軽ければ、余裕を持ってじっくり転職先を探し最後の転職先を見つけるというのも作戦だと思います。ただ、ある程度の目途があると良いです。できるだけ、余裕がある人も無い人と同様に計画・管理をしっかり行いましょう。

中だるみや労働意欲が低下することだけは絶対に避けたほうが、自分の人生のためだと思います。

切迫していない場合は、長いブランクができることで再就職する際の障壁になりうるので、半年程度を目安に決める方向で動くのが良いと思います。ブランクは在職が終わってからで換算するので、在職中に活動を始めた期間は除いて考えましょう。

 

在職中に転職活動する場合は知人の紹介は最終手段という形でも十分だと思いますが、どうしても早期に退職したい場合は、知人を頼って早期に退職を決めるのも手だと思います。

在職中の場合は、選択肢の幅は広いと思います。どちらかというと余裕があると思いますので、できれば次を決めてから退職することを勧めます。これは私が退職してから探した結果からのお勧めです。退職を先に行うことで抱えるリスクは多く、何かとお金が出ていきます。健保・国保、税金などは在職中の年収で金額が決まるため、私は正直なところ苦労しました。凄い勢いで出費がかさみました。自己都合での退職ということで、雇用保険の給付を貰えるまでの待機期間は完全に収入ゼロ。節約しても健保・国保、税金の金額は全く下がりませんから。。。そういった観点で、退職したいタイミングまでに次の仕事が見つからなければ知人を頼るという選択もあると思います。

 

正直なところ、何か表でタイミングを図示できるものではなく、自分のライフステージや、貯蓄、家庭環境など多くの切り口で状況を見定める必要があります。奥様がいらっしゃる場合は、奥様とも必ず話をしましょう。奥様にフォロー頂く場面も出てくるはずです。子供がいらっしゃる場合は保育園を退園になる可能性もありますので、これは要注意です。事前の行政に関連した下調べも欠かせません。

そういった諸条件を背景として適したタイミングを選びましょう。

 

まとめ

私は先に退職しました。これによってじっくり自己を見つめ、自分の本質を掘り下げることができました。普段、激務で家にいる時は風呂・寝る・朝食だけという人には、なんとかして自己を見つめる時間の確保を定期的に行うことを強くお勧めします。

もしかしたら転職せずとも社内の異動で事足りるかもしれませんし、我慢せず社内で多少のわがままを言わせて貰って改善することもあります。

嫌なことがあって転職を考えたら、転職の前に腹をくくって一度嫌なことをはじき返すのも大切です。結果、転職することもなく、状況か好転して転職が不要になるかもしれません。

私は長く働いて転職しました。活動して思ったのは、長く働くということの貴重さです。もったいないと良く言われました。確かにそうだと思います。

私は転職することで小さな夢が1つ達成されます。これで目先の夢が全て達成です。

するとその次の夢を見ることができます。描くことができます。

 

転職活動で夢を語る人は殆どいないかもしれませんが、私は語ってきました。夢が無いと苦しい時に何が自分をモチベートするでしょうか。奥さん、彼女、子供?それは多少間接的かもしれません。自分自身のことについて何かモチベートするものを持ち合わせている人は強いと思います。少々のことに耐えられます。

夢を大切にして、自分の短期のゴールを明確にして、小さい1歩を確実にしましょう!

それが全て成功とするためのコツで、転職もその1つだと思います。

 

拙いメッセージですが、私から皆さんが楽しく働くために。

 

機械系志望の皆さん!是非、生の声をお聞きください!

これって業界真っ只中にいる生の声じゃん!!!

 

と、思ったので紹介します。

私がいつも拝見している東さんのBlogです。先週の記事ですが、私が外出していて紹介が遅くなってしまいました。

 

機械系で開発希望、エリアは中部という方は是非ご覧下さい!

news01.hatenablog.com

 

こういったお話しが沢山聴けるようになるといいですね!

 

来年2017年度の就職活動スケジュールは変更せず。だから努力で備えよう!

ちょっとネタが古くなってしまったが、2016/9/12のNHKニュース7で、経団連 榊原会長より就職活動のスケジュールについて、来年度は変更せずと表明したと報道があった。

 

8月の調整に関する記事:

www.nikkei.com

今回の"スケジュール変更無し"に関する記事:

www.nikkei.com

www.nikkei.com

 

会社説明会は大学3年の3月に、採用面接は大学4年の6月に解禁する方針だ。

再来年以降は再検討し、来年春までに公表するとのこと。

 

ところで、、、

TV等のマスメディアから、就活で疲弊するとか、勉強する時間が確保できないとか言われているが、しっかり努力をしてきた者からそういったコメントを強いメッセージで言われた記憶が無い。周囲で最も優秀な学生を見てどうだろうか?

 

ある学生は、3月末には研究成果を冊子にまとめ、助成下さった省庁に報告を終えなくてはならなかった。そんな状況で、平行して毎月のように学会や研究会で発表をする。ということは毎月発表の内容に何らかの新しい成果が必要になる。もちろん授業もあるし、アルバイトもある。殆どの時間を研究室で過ごすのだ。忙しい学生はこんな生活だろう。私と同じ研究室にいた優秀な学生がまさにそうだった。

時には、脳ミソが一線を越えた世界に入りそうになり、現世に留まる内面の闘いを経験することもあるだろう。というか、似たような研究どっぷりの学生はこんなもんだ。私が在籍していた大学には殆どいないが、ゴロゴロいる大学だってある。

 

恐らく、昔も今も変わらないのは、しっかり研究を行うなど勉強をして結果を出してきた者は就活で苦労をしない可能性が高いということだ。実際に、企業から直接オファーが来るという話を聞いたし、自分もそうだった。入社後、同期から同様な話を聞くこともあった。

 

人が欲しいと思うほど努力をし、結果を出すことが必ずできるわけではない。ただ、そのチャンスを掴む可能性が高い学生は、周囲から努力を認めて貰っている。起業した友人から声がかかったりする人なんかは努力をしている人だ。

 

努力はチャンスを呼び込む。大きな努力はチャンスを掴みやすくし、誰にも負けない努力は自分を際立たせる。

 

今、就活を終えて安心している学生は、安心して卒論・Paper(M2はFull Paperでしょう)に没頭して欲しい。良い研究は就職ご、転職の時にも評価されることがある。私は40歳を超えて転職活動する際にも研究結果をプラス材料にできた。大学3年生は就活までに研究の下ごしらえを終えていると良いだろうし、M1はしっかり学会発表を始めていると良い。

努力は就活の中で重要な素材(ネタ)になる。

くれぐれも就活にだけ努力するということだけは避けて欲しい。

 

壁に耳あり障子に目あり。応募企業の情報をいかに獲得するか?

就活の中で内部情報を耳にしている可能性がある

転職活動している人は在職している会社や離職した会社の中で、お客様がオフィスに訪問される日にエレベータや共用部での会話に気を付けるよう言われたことがあると思います。

これはつまり、そのような場面で社外秘の情報やお客様に聞かれたくない内部情報を口にしている可能性があるということを示しています。

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そのため、私は電車の中で仕事の話をする時は、"今日行った会社"、"Aさん"といった言い方で特定可能な名称を全て伏せて会話をします。

 

ネガティブな一部ではなく、真実を見るように注意する

就活する中で、どれだけ多くの情報を入手できるかは選考されるという受け身の状況では必要ありませんが、自分がリスクを避けるために能動的に確認したい場面では重要です。ただ、内部事情を伺う"つて"があればともかく、そうではない場合はネットで検索という手段を選ぶ人は多いと思います。その場合、情報の信憑性の判断が難しいです。よくあるのはネガティブな情報です。掲示板のような類でよく見受けられますが、これらは母数に関わらず若干名のネガティブな発言者がいると、そのWebpageを見た人はそれを強いメッセージとして受け止めてしまいがちです。どの会社にも不満を持つ人はいると思います。そして、不満を言うだけの人は優秀じゃない。それだけが全てではないということを知っておく必要があります。

 

恐らく、大抵の場合は前向きに就活をしていると思います。見てほしいのはネガティブ発言だけではなく、真実です。

 

真実はどこに

より真実に近づくためには、受付で待つ他の訪問者、エレベータの中、トイレ、廊下での社員の雑談、などの多くの場面でアンテナを張ることです。

私は訪問先で必ずトイレを使います。特に大きいほうです。

選考中にトイレに行きたくならないようにという思いが第一ですが、トイレの状況から社内が見えることもあるのです。"居眠りするな"、"携帯端末の操作をするな"といった張り紙は、そういったことをしている社員がいるということ。トイレの扱いが粗雑なのも気になりますね。

 

落書きがいくつもあるトイレ。それを持つ会社ってどうでしょう。

古い建物だけど、古い便座だけど、綺麗にしている会社もあります。

廊下を行き交う社員の表情が非常に暗い会社の状況ってどうでしょうか。

エレベータで大声で話しをして周囲を気にしない社員ってどう思いますか。

 

私の経験で、新卒で就活をしていた随分前の話になりますが、セミナーに参加した際に若手社員が手伝いで何人も来ていました。その若手社員のやる気のなさといったら・・・

その結果、私は次の選考に進めるために必要な書類を提出せずに放っておくことにしました。

 

若手社員が悪いとは思いません。それらを仕切るこなれた社員もいるはずですが仕切れていないということです。大きな企業なので一定の縦割りと、Roleの明確化でそんなに仕切るのが大変ではないと思うのですが、残念な状況でした。

 

さいごに

真実は現場にアリ!

是非、セミナーや訪問の機会があったら、よく目を凝らし、耳を澄ませてください。真実を垣間見ることができると思います。そして、自分で選考を進めることを辞める判断ができるように、常にアンテナを張っておきましょう。

 

良い就活になりますように!

 

高校求人倍率1.75倍、94年卒に次ぐ高水準

2016年9月14日の日本経済新聞で今月16日解禁の2017年3月卒業予定の高卒の求人倍率が公表されました。7月末時点で1.75倍、6年連続で94年卒に次ぐ高水準とのこと。

www.nikkei.com

 

今となっては大学に進学する人が文部科学省の平成27年度学校基本調査(確定値)の公表内容から以下のように大学進学率の上昇が伺えます。

-大学進学率が前年度より上昇-
①大学・短大進学率(現役) 54.6%(ツ)(前年度より0.7ポイント上昇)で過去最高。
②大学(学部)進学率(現役)48.9%(テ)(前年度より0.8ポイント上昇)で過去最高。

平成27年度学校基本調査(確定値)の公表について - 文部科学省
http://www.mext.go.jp/component/b_menu/other/__icsFiles/afieldfile/2016/01/18/1365622_1_1.pdf

 

一方で2018年問題というものを大学は抱え、学生というパイの減少に懸念を持っています。

benesse.jp

 

つまり2018年度は進学だけでなく、高卒で社会に出る人もパイとしては減少することでもあります。企業がそれを認識しているかはさておき、その直前に高卒の求人倍率の上昇が見られていることから今度ますます売り手市場となる状況が垣間見れます。

 

2018年問題は4年後に新卒のパイ減少の懸念となり、2022年問題として取り上げられるかもしれません。ただ、その前に就職浪人のような形をとる結果となった人で問題は数年後に先送られる可能性も十分あります。2021年に今回の高卒と同様に大卒の求人倍率が上がるといいですね。

 

私のようなシニアには、この状況は就業者の平均年齢の上昇や、年金支払いの開始年齢の上昇にも最終的にはつながり、日本の人財に起因した多くの状況や問題が新しい日本の問題として露呈してくるのではという心配も。

 

それはともかく、数字としては高水準になっても肌感覚としてはそうではないかもしれません。それは業界や業種などによって偏りがあるためです。高水準という点は安心材料ではあるものの、安心しきらず一生懸命に就活も取り組みましょう!

 

良い就活ができますように!

転職活動を終えることにしました。そこで振り返って思うこと。(2)

前回、転職活動を終えるにあたっての振り返りをしました。

nob8.hatenablog.com

 

今回はその第2弾、"転職サイトをどう使うべきか?"という点について感じたことをShareします。

転職サイトをどう使うべきか?

転職について考え始めたらまずはAgentサービスを使わずにサイトだけ登録

第1弾でAgentを使うことについて考察しました。やはり少し構える必要があり、コミュニケーションも発生するためそれほど気軽ではないのが正直なところです。そこで、どんな情報が飛び交っているのか?どんな世界なのか?今の求人の状況はどうか?そういったことを考えるのにはサイトだけ登録するのが最適だと思います。

大手から中小規模まで多くの人材紹介会社が存在します。それらのうち、Agentが出てこない形でのWebサービスのみ提供しているのは大手人材紹介会社のみと言っても過言ではないと思います。

ただ、Agentと全く独立した形で日経キャリアNETというものもあります。日経キャリアNETが私の経験からはとっかかりに向いていると思ったことは以下の記事で触れました。

nob8.hatenablog.com

 

日経キャリアNETでなんとなくの状況を見たら、リクルートDodaなど多くの大手のサイトへの登録を進めましょう。

ただ、Agentを使わないことで各社の一部のデータしか見ることができないことは知っておく必要があります。 大手サイトの登録を進めるとより多くの求人を確認できます。そして、完全Openな求人は競争率が高い可能性があるのと、Agent経由より一歩遅れた開示になっている可能性は心に留めておきましょう。

 

スカウトサービスを活かす

スカウトと言っても、登録したサイトより規模の小さい人材紹介会社のAgentからのスカウトも含まれます。これに反応しても良いのですが、それはAgentを使うということです。その点は注意して下さい。

Agentを使うことについては第1弾の記事で書きましたのでここでは割愛します。

nob8.hatenablog.com

 

人材紹介会社ではなく、各企業がスカウトとして連絡してくるものについてお伝えすると、大きく2つの求人連絡があります。

  • 割と短期間で終了する本気の求人
  • いつまでも募集している求人

正直なところ、Agentを使うと後者の求人の紹介を受けることは無いという感触です。実際、私は一度も後者の紹介はありませんでした。

これは1つの仮説でしかありませんが、コストをかけずに、若い労働者を獲得する場合に後者の手法を使っている可能性があります。Agentを使うと募集企業はAgentに報酬を支払う必要があります。ある大手Agentの報酬は1求人に対して年収の3割と聞いたことがあります。したがって、コストを抑えた活動をするためには時間をかけて募集していく結果を導くのかもしれませんが、それが一方でやる気のない募集と感じることも否めません。

 

短期で募集が終了する求人で、実際に私が知っている企業の情報が届いたことがありますが、人事状況を見ても本気であることは事実でした。

応募するなら、そういった短期で終了する本気の求人を見定めて応募するのが良いと思います。いつまでも募集をするというのは正直なところ応募側に比較的高いリスクが伴うと考えています。

長期で採用する理由をイメージしてみましょう。

  • 企業が長期的に良い人財がいればという位置づけで募集している
    →プラス材料
  • 人が集まらない(応募が無い)
    →マイナス材料
  • 人が入れ替わりすぎる組織で人が満たされない
    →マイナス材料
  • 案件が次々に獲得できている
    →プラス材料

深く掘り下げていませんが、ざっと上記の4つくらいは可能性として考えられます。ただ、長期に募集するという負担が人事側で発生します。これはコストがかかります。もし応募したいと思った求人が長期に募集しているものだった場合は、事前に情報収集することを強くお勧めします。それが難しい場合は選考の中でしっかり目を凝らし、耳を立てて多くの情報を獲得することをお勧めします。

スカウトサービスを活用するには毎回全ての情報をチェックするのではなく、繰り返しいつまでも送られてくる情報ではなく、より本気度の高い情報だけを吟味していくのが良いと思います。

 

スカウトサービスで見つけてもらう

ぜひ試してみたら良いと思いますが、サイトに登録したレジュメ等の情報を更新するとすぐに応募してみないかという連絡が入ります。企業側のサイトのUser Interfaceには、更新時期を軸とした応募者の絞り込みが可能と思われます。

実際にDodaの企業向け求人掲載オプションには、以前"スカウト代行サービス"という名称だったサービスも存在します。

saiyo.inte.co.jp

 

気づいて欲しければ更新をするということ。これを逆手にとって活用するのも見つけてもらう1つの方策だと思います。

 

検索条件を極める

検索は効果的に活用するのが良いです。例えばリクナビNEXTの場合は、検索条件を登録できます。それによって、定期的に検索条件に合致した求人をメールで受け取ることができます。通勤の行き帰りの電車の中で、ちょっとチェックするなんて状況で活かせそうですね。Webブラウザやアプリからも確認できます。

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リクナビNEXT 新着求人お知らせメール
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こんな書き出しのメールが届きますよ。

 

通勤時間を考える:

この条件、注意しないと無駄な労力を割くことにもなりますし、情報不足にもなります。例えば、やる気まんまんで千葉に住んでいて東京西部(都内ではなく都下)に通勤することもOKとした場合、本当にそれで良いのか自問自答しなくてはなりません。特に家族がいる場合です。

通勤に片道2時間としましょう。往復4時間。本が読めるなんて考えは良いのですが、9時出社のためには7時に家を出ます。終業が18時だったとして帰宅は20時です。定時勤務で7時から20時まで家にいることができません。子供が発熱で!!!なんて事象が起きた場合、そして、共働きだった場合、この状況で午前は妻が勤務して午後は私が、、、なんてことは難しいです。妻が12時まで勤務で12時半に帰宅したと仮定しましょう。そこから出社すると14時半に会社到着です。さすがに午後から勤務という言い方ができる時間ではないですね。

或いは、大雨。電車の遅延を考えて片道30分余計にかかるとすると、往復で5時間の通勤です。

本当にどこまでが自分の生活ステージに合った通勤圏か?を考える必要があります。

 

職務内容を考える:

職種や業界、本当に手広くなんでもござれというのは、年収は無視してこれまでの経験を捨てる場合だと思います。転職で一定の年収を求めるなら、経験はある程度活かせないと厳しいです。逆の立場で考えれば当然ですね。第2新卒は新卒レベルと見ているから関係ないかもしれませんが。

本当に何が目的の転職か?は、なぜ辞めたいのか?という自分の本心を真正面から受け止めることから始まります。辞める理由に対して改善することが目的になると思います。それを忘れずに職種や業界を絞りましょう。

絞ったほうが間違いなく準備が容易です。幅広いと企業研究・業界研究を広く行うだけでなく、選考・面接にあたってのシナリオも広く、或いは、複数考える必要があり負担は大きいです。

 

その他、細かい条件で捨てられないものは必ず条件に加えておきましょう。さんざん確認した挙句、自分にマッチしない企業だったりすると時間がもったいないですし、気にすること自体無駄ですよね。

 

"転職サイトをどう使うべきか?"のまとめ

転職サイトというツールを使いこなすのは皆さん次第です。ツールにはどういったものがあるのか?どういうツールか?を知り、それを自分が必要なものを獲得できるように使いこなして初めて活かされます。

そのためにはどういう企業を狙っていくべきか?自分自身を理解することが前提にあります。

その上で、

  • 正直な自分の気持ちを検索条件に込めて、情報を引き出していく。
  • 多くの機会を見逃さず、情報を見落とさず、自分の糧にしていく。
  • 情報を取捨選択する
  • 自分を情報として見つけてもらう

といった活動をツールである転職サイトで行っていくと理解しておくのが良いかもしれません。

仕事の中でやっているようなことを転職活動の中でもやっていくのが基本的なふるまいだと思います。

 

最後の第3弾は短く、"知人のつながりはどのタイミングで活かすべきか?"についてShareしたいと思います。